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没個性テーマパーク:EXTRA

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ダンジョンとは一体何なのか? 迷宮世界のルールを解説する『ダンジョン飯 3巻』を読みました《評価・感想・レビュー》

漫画

ダンジョンって何よ? について考えるキッカケ

 世のダンジョン好きの方々がダンジョンについて初めて考えるキッカケとなった出来事って何でしょうか? そもそも、この設問自体が根本的に誤っている気がしないでもないですが、私の場合でいうと、やはり王道も王道の『ウィザードリィ』をプレイした時でしたね。当時の私の実家では誰が購入したか知りませんが、沢山のゲームソフトがあって、色々とやっておりました。その中でも『ウィザードリィ』は異質なものでしたね。ナンバリングがどうだったか……リルガミンの街という単語は覚えてますが、それ以外のことは殆ど覚えてないです。あと、自分がやったのはPCエンジン版だった気がする。

 あの頃は小学生だったので『ウィザードリィ』には取っ付きやすさが全くなくて、難易度も異常に感じました。洞窟の中に入ったら迷って出られませんでしたし、街に戻っても馬小屋に宿泊してたような気が……そんな設定ありましたよね? それで、「ダンジョンなんて代物はロクでもない。何故、冒険者たちはわざわざダンジョンなんぞに挑むのか?」なんて子どもながらに思ってました。

 ゲームの登場人物の話だけでなく、我々の現実世界にダンジョンがあったら、それは面白い空間ですよね。いや、怖いだろうか? そこに別の生態系が広がっているようであれば、どこかの国の研究機関が独占しちゃいそうですけど、未知のモンスター(生物)と接する機会とかを考えたら、深海なんかと同じ印象かも知れない。生物研究者は小躍りしそうだし、ダンジョンの成り立ちを考えるなら歴史学者もこぞって集まりそうだ。金銀財宝が眠っているなら盗掘者も現れるだろうし、比較的安全な階層に興味を持つ一般市民の方々には、旅行会社がツアーを組んだりするだろう。そうやって空想してみるとピラミッドのようなものなのかも。

 こういった未知なるものにはロマンがあって、あらゆる人を魅了する点においては、現実世界も空想世界も変わらないでしょうね。本作『ダンジョン飯』でも、そうした面にもスポットを当てて大切に描いているのではないかと勝手に感じております。料理の部分ってリアリティありますからね。それではそろそろ本題に移ります。

 以降、本巻のネタバレが含まれますのでご注意ください。

ダンジョンの道理

『ダンジョン飯』も3巻ともなれば、ストーリーやルールなど色々と小慣れてくる印象も受けますが、まだまだ謎な部分もあります。

 例えば、<死>についてです。本作では誰の意図*1なのか分かりませんが、死んでも死に切れない(肉体が損傷しても魂があれば大丈夫)という不文律があります。極端な話ですが、ダンジョンの中にいれば頭を撃ち抜かれようと復活することは出来る、ということですね。本作でも、先の話で死体回収屋という職業が描かれていました。死体回収屋はダンジョンの中で死んでいる冒険者を生き返らせることで、その冒険者から対価を得て生活しているようなのですが、こうした職業が成り立つのがそもそもダンジョン内に限定されているようです。主人公であるライオス一行が出会ったノームの研究者が「ここでは死自体が禁じられているのだ」と口にし、更に「なんともおぞましい呪いよ」ともいっています。恐らく、<死なない>ということは自然的ではないから、世の理から外れているという意味合いでいうと<呪い>と解釈出来るのではないかと。

 ファンタジー世界では死なないヴァンパイアなんてのがいますが、永遠に生きることが出来るのは有利である反面、退屈であるということもあり、別の意味合いでは呪いであるとか表現されたりします。まぁ、永遠の命って憧れますけどね。

 まだそこまで語られてはいませんが、きっと本作での<死が禁じられている>こと自体が、この物語において重要な意味合いがあるのでしょうね。

マルシルが才女だった!?

 ライオス一行のツッコミ役の一人、エルフのマルシルですが、ここに来て初めて<才女だった!>という設定が明らかになります。本人曰く、とても優秀だったそうですが、本当なのだろうか。『第17話 木苺』にてマルシルの学生時代の話が描かれますが、なかなか気品のあるお嬢さんだったようです(今はそう見えませんけど……)。ただ、本作の中で魔術が使える方々は総じて賢そうな印象がありますし、回復魔法も補助魔法も攻撃魔法も使用出来るマルシルはやはり優秀であることは間違いないようです。彼女は時には大味な印象も受けますが、ここに来て初めての才女設定でしたので、たじろぎました。今後もその賢さを活かしてライオスやセンシに的確なツッコミを入れていって欲しいものです。

 物語の目的に近付きつつある

 まだ『ダンジョン飯』は3巻ですが、もうすぐ物語の目的であるファリン救出が果たされそうです。彼女を食べたレッドドラゴンと遭遇する可能性がある階層まで降りて来てますし、レッドドラゴンを倒してファリンを助け出し、センシも夢であるレッドドラゴン料理が作れたら物語は終結してしまうのでしょうか? 昔のジャンプ漫画のような引き伸ばしは見たくはありませんが、『ダンジョン飯』は4巻で終わってしまうのか、それともまだ続いていくのかが気になるところです。本誌読んでる人は知ってるとは思いますけども……。

 もしも、ファリンを助けた後も話が続いていくなら、もう一人の元仲間であるシュローとのエピソードや狂乱の魔術師との対峙、迷宮の攻略なんかが描かれていくのでしょうか。前の感想で書きましたが、絵画の中でライオスが出会った謎のエルフの少女の件も気になりますし、そう簡単には終わらないですよね。

 食事を楽しむためだけでなく、純粋にこのファンタジー世界の虜になりつつありますので、末長く連載をしていって頂きたいと考えております。来月の中旬に4巻が出るということで早速予約をしましたが、楽しみです。次巻はすぐに感想を書いてしまいます。

 

 続きは以下からどうぞ。

 世界観の広がりと炎竜(レッドドラゴン)との極限の死闘を描く『ダンジョン飯 4巻』を読みました《評価・感想・レビュー》 - 没個性テーマパーク:EXTRA

 余談:ウィザードリィの漫画読んでました

 さっきウィザードリィの件を書いた時に、そういえば漫画もあったなと思い出しました。これもダンジョンを題材にした漫画で、元祖ダンジョン物といっても良いかも知れません。久々に読みたくなってAmazonを見てみましたが、残念ながらkindle版はありませんでした。大人しくkindle化ボタンだけ押しておきました。

 Webで検索してみると、別の方も記事にしてました。

omakedvd.blog.so-net.ne.jp

 絵を見て何となく思い出した。懐かしいなー、ただ既にほとんど活動していないということであればkindle化も難しそうな感じですね。【管理番号:く001-001-003】

*1:作者とかいうのはなしです。

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